全国で”地方自治体”が直接運営するオンラインサロンが次々と誕生しているのをご存じでしょうか。
市や町が独自のwebサイトを運営しているのは、もはや当たり前になっていますが、
今そのwebサイトから派生して”オンラインサロン”を運営する地方自治体が増えているのです。
今回はその中でもとくに有名な長野県佐久市の”リモート市役所”を特集します。
長野県佐久市 リモート市役所 とは
2021年1月、長野県佐久市はビジネスチャット「Slack」を活用した、住民と、そして佐久市に移住を考えている他自治体の人々が参加できるオンラインサロン「リモート市役所」の運用を開始しました。
早速、その内容を詳しく見ていきましょう。
① チャットで聞いてみました!初めての移住マニュアル「移住どうする課」
「移住したいけど、何を準備したらいい?」と迷っている方が情報を得ることができるように、リモート市役所に参加した皆さんの会話から、移住にまつわる情報を抜粋しているコンテンツ。
実際に交わされた移住についての会話から情報を収集できるわけですからこれは頼もしいコンテンツですね。
➁ 写真課
画像検索だけでは見つからない、佐久市の素敵な景色を閲覧できる、映える佐久市フォトを集めた「写真課」。
日本各所の美しい風景、景色。オンラインサロンで、地方自治体そのものがアピールに活用するのも納得です。
➂ 魅力はどこ課
信州の奇祭として知られる望月地区伝統の「榊祭り」など、素晴らしい文化芸術を包する長野県。
こうした、住んだ人にしかわからない、体験した人にしかわからない魅力がオンラインサロンで共有されています。
④ チャットで聞いてみました!子育ての情報あれこれ「子育て課」
どんな公園がいいか、学校はどうかなどなど。オンラインサロンのチャットで集められた、佐久市のリアルな”子育て情報”を閲覧できるコンテンツです。
➄ チャットで聞いてみました!佐久市をもっとこうしたい「アイデア課」
佐久市をもっと楽しくするアイデア。もっとこんなふうに改善したい!という皆さんのアイデアを抜粋したものを閲覧できます。
佐久市の成功例に続け!全国で増加中の地方自治体オンラインサロン
このように、佐久市のオンラインサロン「リモート市役所」には、人気のコンテンツが満載です。
地方自治体のオンラインサロンは、佐久市の例をみてもわかるように、まず、地域情報の発信と共有が活発に行われやすいことが特徴です。
安心・安全なセキュリティ環境の下であるオンラインサロンを通じて、地方のイベントや観光情報、地域の特産品や地元企業の紹介などが行われます。
これにより、住民は地域の魅力を再発見し、地元愛が深まります。また、オープンな場ではどうしても行いづらい地域内での交流も促進され、地域住民同士が繋がる場が提供されることで、孤立感を解消する助けとなっています。
さらに、福祉や健康に関する情報提供が重要な役割を果たしています。高齢者や障がい者などの特定のニーズに合わせた支援情報を発信し、生活の質の向上を図ることで、地域全体の福祉が向上します。また、地域の医療機関や福祉施設と連携して、オンライン上で健康相談や介護情報の提供を行うことで、住民の健康管理をサポートしています。
また、佐久市の成功例からも読み取れるように、地方自治体が運営するオンラインサロンは、行政と住民とのコミュニケーションの架け橋としても機能しています。
住民はオンライン上で行政に対して意見や要望を投稿することができ、行政も透明性を持って情報を発信することで、住民の声に応える努力を進めています。この相互のコミュニケーションにより、住民の満足度向上や、行政の効率的な政策立案に繋がることでしょう。
地方自治体が運営するオンラインサロンは、地域のコミュニティを強化し、住民の生活を豊かにする重要な存在となっています。地域の魅力を再発見させるとともに、福祉や健康、行政とのコミュニケーションにおいても、住民の支えとなっています。
今後はさらなる発展が期待されるこの取り組みに、地域のすべての人々が参画できるようなサービスの拡充が望まれます。