オンラインサロンは、会員の数を増やせば増やすほど、それに比例して収益が上がっていくしくみです。
しかし、会員の数を増やすほど、サロンの主催者はその運営が難しくなっていくというジレンマを抱えてしまいがちです。
そこで、会員の数を増やしながらも、運営が難しくなりすぎないようにコントロールし続けることが大切になります。
具体的には、どのようにすればいいのでしょうか。
主催者の考えに賛同・共感する人のみを加入させるには?
最もわかりやすいのは、オンラインサロンの主催者の考えに合った人のみを会員として受け入れる、ということです。
もちろん、サロン参加に申し込む人に対して、事前に思想を調査するような大げさなことを行うことはしませんし、実際にもできません。
もともと、会費制にすることによって、「冷やかしの客」のような積極性の低い会員は最初から加入を控えるようになっています。
オリエンタルラジオの中田敦彦さんがいう「新宿御苑理論」といわれるものです。たとえ少額でも課金をするだけで、オンラインサロン内のトラブルは大幅に減少するし、風通しも良くなるのです。
しかし、それでもオンラインサロンの雰囲気に合わない人が新規メンバーとして入ってくることは、よくあります。
なぜなのか。
その原因は、集客をしている主催者の側にあります。
そのオンラインサロンを立ち上げた理由、実現したいこと、主催者自身のキャラクターなどを、主催者が発信する機会や回数が足りないために、そこを理解しない人が一部入ってきてしまうのです。
文章だけでなく、できれば主催者自ら顔出して、自分の口で話して動画で情報発信することが重要です。
それを見聞きして、直感で「なんか違うな」と思う人は、わざわざ入ってきません。
主催者としては、目先の売上げを逃すことにはなりますが、長い目で見れば、主催者が情報発信をして、「サロンの世界観に合わない人を最初から寄せつけない」作業こそが、快適なオンラインサロンの環境作りに繋がっていくのです。
「多様な価値観」は、平場のインターネットだけで十分
中には「多種多様な価値観が交わってこそ、意見が発展して、オンラインサロンが活性化する」と思う方も多いでしょう。
しかし、多種多様な価値観が交わっている環境は、すでにインターネット上で実現できています。その中で、突然届く営業メッセージや、言葉尻を捉えて叩く炎上リプライなどが飛び交っていて、人々をウンザリさせているのです。社会全体の生産性も下げているかもしれません。
多様な価値観でのコミュニケーションは、平場のインターネットでみんな、食傷義務なのであって、だからこそ、自分と価値観の近い人々と、時間や距離の差を飛び越えて繋がれるオンラインサロンに、喜んでお金を払って参加するのです。
ひとつのテーマ、一人の主催者に近寄ってくる人々は、人生で大切にしているものは似ているのかもしれませんが、人生を取り巻く環境やそれまでの経歴などは多種多様なはずです。
ひとつの価値観に共感するチームの運営は、イレギュラーな対応を求められない分、楽になりますし、そのぶん、運営の品質は充実していき、参加者の満足度も上がるのです。