オンラインサロンは、インターネット上に開設された会員限定のコミュニティの総称で、多くの場合は月々定額の会費を支払って利用します(一部、入会費のみ支払って無料で利用できるオンラインサロンもあります)。
その一方で、今までにも自治会やPTA会、スポーツサークル、各種ボランティア団体などのコミュニティがありました。ただ、そういったコミュニティを運営してきた経験者が、オンラインサロンを運営し始めるも、うまくいかない例があります。
その一方で、コミュニティのリーダー経験はないけれども、オンラインサロンの運営で成功する例は珍しくありません。
では、従来型のコミュニティとオンラインサロンとでは、どのような違いを意識すべきなのでしょうか。
従来型のコミュニティは、地域に縛られて選択肢が少ない
従来型のコミュニティは、「同じ地域に住んでいる」という共通点が最も強い絆となりやすいです。よって、さらに同じテーマで集まるとなると、「選択肢が限られている」というデメリットがあります。
たとえば、1つの学校で「バスケ部」は普通1つしかありません。そのバスケ部というコミュニティで溶け込めないと、辞めても他には移れません。溶け込めないコミュニティで無理して続けるか、抜群に上手い地域のバスケチームに入りなおすかです。
選択肢が限られているために、そのほぼ唯一のコミュニティに溶け込めなかった場合には、いじめや排除など、辛い目に遭う温床ともなりえます。いじめが特にないとしても、コミュニティへの関わりは薄くなり、徐々に遠ざかるようになった「名ばかりメンバー」が後を絶ちません。
また、地域に縛られている従来型コミュニティでは、あまりにマニアックなコミュニティには人が集まらないという弱点もあります。
オンラインサロンは、距離が関係なく「興味関心」で繋がれる
その点、オンラインサロンでは日本じゅう、あるいは世界じゅうからも同じテーマで集まることができるため、実生活ではまず出会えないような繋がりを持つことができます。
メジャー分野のオンラインサロンなら、たくさん立ち上がっているので、ひとつのサロンで溶け込めなくても、退会して別のサロンへ簡単に移れます。
また、たとえニッチな趣味でも日本規模なら同好の士はたくさん見つかりますので、マニアックなテーマのサロンでも十分に成立するメリットがあるのです。
インターネットは、それまで迫害やいじめの対象だったオタクを「普通」にした功績があるといわれますが、オンラインサロンは、各種オタクにとってさらに快適な居場所をつくり、多くの人が幸福に生きられる社会に貢献できる可能性が期待されます。