ビジネスをして得た収益については、納税をしなければなりません。オンラインサロンの運営で得た収益についても同じです。
会社員の複業(副業)で得たオンラインサロンの収益は、年間20万円を超える場合、税務署に確定申告をして、所得税を納める義務があります。
もし、オンラインサロンを本業(事業)として運営しているならば、1円でも利益が出ていれば確定申告の義務があります。
この確定申告をするときに、税制面で有利となるのが「青色申告」です。
では、どのようにすれば個人事業主が確定申告をできるのでしょうか。
青色申告をするための準備
まずは、開業届と青色申告承認申請書を、地元の税務署に提出しましょう。どちらの書類も、複雑な記載を必要とする欄はありません。もし、わからない部分があれば、税務署の職員に尋ねれば答えてくれます。
ただし、確定申告の受付期間(おおむね毎年2月15日~3月15日ごろ)は、税務署の最繁忙期ですので、その期間での質問や提出は避けておいたほうが無難です。
また、青色申告では、経費を計算するために領収書(レシート)を保管しておくだけでなく、複式簿記という複雑な帳簿記載が求められます。少なくとも簿記の知識がない方は、複式簿記ができる専用の会計ソフトを導入しましょう。
国内で、定評と知名度がある青色申告対応の会計ソフトは、「弥生会計(やよいの青色申告)」や、「freee(フリー)」、「マネーフォワード(MF)」などです。
青色申告のメリット(長所)
青色申告をしない場合の確定申告を「白色申告」といいます。白色と比較したときの青色申告の主なメリットは、次の通りです。
収入から必要経費を差し引いた額が所得で、この所得に対して所得税がかかります。経費以外で、収入から差し引いて所得を減らせる特典としての額を「控除」といいます。
白色申告では、無条件の控除枠が10万円ですが、青色申告では65万円の控除枠が認められます。よって、大きな節税効果が得られます。仮に所得税の税率が10%だとしても、少なくとも5万5千円を節税できる計算です。それにともなって、住民税の額も減らせます。
また、 オンラインサロンの運営に必要な物品の購入費用は 1品につき30万円未満なら、年を追っての減価償却でなく、その年度のうちに全額を経費とできるメリットもあります。
たとえば、オンラインサロンの開設や運営のため、新品のパソコンを20万円で購入した場合、白色申告なら4年に分けて年間5万円ずつを経費にしなければなりませんが、青色申告なら20万円を一度に経費として差し引けます。