オンラインサロンの会員数は、その方向性と将来を占うものといえます。
まず、主催者にとっては、会員数と収益が比例する関係にあります。
月会費が1000円のオンラインサロンで、100人の会員を集められれば、主催者は月10万円の安定収入を確保できる計算になります。
月会費を下げて、会員を積極的に増やす作戦も採れます。月会費を半分にしたからといって、単純に会員が倍になる計算は立ちませんが、特に趣味・娯楽系のオンラインサロンでは、あまり高額にすると人が集まりづらいのは確かです。
一方で、月会費を上げて、あるいは入会に人数制限や申込期間を設けて、主催者の根強いファンだけを入会させる方向性もありえます。それは、サロン主催者のブランディング戦略によります。
会員を増やせば増やすほど、サロンの運営・マネジメントが難しくなり、トラブル要素を抱えやすくなるのです。
ただ、会員を増やすほど、多種多様なメンバーが情報交換して、サロンは盛り上がりやすくなりますし、主催者が引っ張らなくても自然と活発化され、運営の負担も軽くなります。
では、会員を積極的に増やす作戦を採るとして、徐々に自然と増やしていくべきなのでしょうか。
それとも、序盤から一定以上の会員を集めてからスタートさせるべきなのでしょうか。
徐々に増やす作戦のメリットとデメリット
自然に増やす場合は、序盤の集客や運営において、主催者の粘り強い努力が必要になることが多いです。
序盤は会員が少ないので、サロン内の書き込みもほとんどないことが十分にありえます。その場合は、場の雰囲気が盛り下がらないよう、主催者が積極的に情報発信を続ける必要があります。
会員が少なければ、努力の量のわりに収益が少なく、主催者のモチベーションが下がるおそれがあります。しかし、そのしんどい局面を乗り越えて、会員増に成功すれば、メンバーの書き込みや参加も増えていき、徐々に運営や収益面で楽になっていくはずです。
自然に増やした会員は、主催者への自然な好意を抱いていることが多いので、長期的に会員で居続けてくれるものです。
最初から会員数を確保する作戦のメリットとデメリット
サロンの開設前から一定以上の会員を確保するには、「リスト(見込み客名簿)」を持っておかなければなりません。
すでに自分でビジネスを成功させていて、自前のリストを持っていればいいのですが、持っていなければ他社から購入したり、広告で集めたりするコストが重くのしかかります。
最初から一定以上の収益が約束されているのはメリットですが、リストからサロンに誘導された会員は、主催者への好意が薄いことが多いです。
そこから主催者がサロン内で信頼を得る行動を継続的に採れなければ、メンバーが徐々に減っていき、サロン運営が危機的状況に追い込まれるおそれがありますので、油断は禁物です。