人間が2人集まれば社会が生まれ、3人集まれば政治が生まれるといわれます。
2人の間では「契約」というルールが必要な場合もありますし、3人集まれば共通のルールである「法律」を守り合うこともあります。
同じように、オンラインサロンの運営では、主催者やメンバーが共通して守るべきルールを作っておくことが重要となります。
オンラインサロンの立ち上げ前に、主催者が決めておくこともあれば、オンラインサロンの立ち上げ後に大きな不都合が生じて、再発防止のためにメンバーとも話し合って、ルールを改正したり追加したりすることもあります。
ただ、ルールの作り方に慣れていないと、かえってメンバーに与える印象が悪くなり、参加のモチベーションが下がることもあるので、注意が必要です。
なぜ「べからず集」だとダメなのか?
主催者が、オンラインサロン全体を的確にコントロールしようとしていたり、決してトラブルを発生させたくないとの思いが強かったりすれば、サロン内のルールが「~してはならない」「~するときは主催者の許可を必要とする」などの「否定形」ばかりになってしまいます。
俗に言う「べからず集」ですね。
いくら素敵なコンセプトや世界観を打ち出しているオンラインサロンでも、ルールが否定形ばかりで、サロンメンバーの自由を縛ろうとする意識が先行していると、台無しになってしまいます。
主催者本人には、メンバーを縛ろうとするつもりはないとしても、文章の書き方が与える第一印象がすべてを決めてしまうのも現実です。
ルールをつくるときには、他のオンラインサロンも参考にしながら、自分なりに修正をして、メンバーの自由な行動を制約しているかのような印象を与えないように注意しましょう。
ルールが「べからず集」になってしまう場合の ひと工夫
どうしても、否定形でルールをつくらなければならない場合は、その理由・根拠まで盛り込んでいくと丁寧です。もちろん、主催者の利益ではなく、メンバーの利益になるようにルールの文章を再設計する必要があります。
たとえば、「メンバーが、自分の商品やイベントなどの告知投稿をするときは、事前に主催者の許可をとらなければならない」というルールを作るときは、こうしてみませんか。
「告知投稿を際限なく許可すると、メンバーのコミュニケーションが阻害されるおそれがあります。よって、メンバーの利益になると判断する投稿のみ許可させていただきます」と、ルールの存在理由や簡単な審査基準も付け加えられると、印象が良くなります。
できれば、その前に、「サロン内の投稿は原則として自由です。何を投稿すべきかどうかは、メンバーの良識に委ねます」と、メンバーを信頼する原則ルールを書いていれば、よりよい印象になります。