オンラインサロンには、基本的には主催者の価値観に近い人々がメンバーとして参加してくれることが多いものです。ただ、一部に主催者の存在を押しのけて、場を仕切り、目立ちたがる人がいます。
主催者としては、どのような態度を取るべきでしょう。
「主催者としての自分を、もっとリスペクトすべき」だと、遠回しに叱るでしょうか。それとも、サロン内の秩序を乱す行為として、警告を発した後に除名するでしょうか。
しかし、主催者の権限を振りかざし、強攻策に頼ってしまうと、その後のサロンの雰囲気が固くなり、盛り上がりも丁重になってしまうおそれがあります。もっと穏当な方法はないのでしょうか。
他のメンバーも交えて、話し合いの場を設ける
サロン内では、参加歴が長い「古参メンバー」の中に、このように場を仕切ろうとする人が現われる傾向があります。参加歴が短いメンバーを、意識的か無意識的か、自分のコントロール下に置いて影響力を及ぼせると考えてしまいがちです。
しかし、その存在を迷惑だと考えているのは、主催者だけかもしれません。主要なメンバーに個別メッセージを送って、感想などを聞いてみるのも得策です。ひょっとすると、その古参メンバーの意外な一面を知ることになるかもしれません。
もし、他のメンバーからの聞き取りの結果、不満やクレームが多いようなら、その聞き取り結果をまとめた文書を根拠にして、正式に改善を求めます。
その場合、1対1ではなく、他のメンバーも交えて話し合ったほうが、客観性をもった場である雰囲気を演出しやすくなります。
権限の一部を譲って、任せてみる
いっそのこと、正式に運営の一部に関わらせるサポートメンバーとして任命するのもひとつの方法です。
勇気の要る決断ではありますが、仕切りたがるメンバーのリーダーシップを信じてみるわけです。
まずは、そのメンバーの言動において、いいところを見つけて、褒めるのが重要です。その褒め言葉が相手の心に刺されば、主催者の味方になって貢献してくれる可能性が高まります。
ひょっとすると、そのメンバーは仕事場やプライベートで、自分のリーダーシップの才覚をなかなか認めてもらえず、不満の矛先をあなたのサロンに向けている場合がありえます。
それを「とんだ迷惑」や「とばっちり」だと受け止めるか、それとも、忙しい自分の片腕として働いて、サロンの将来的発展に貢献してくれる可能性に賭けるかは、主催者の判断に委ねられます。
ただ、リーダーになりたい本人の願望や意欲は強いけれども、実際に任せてみるとリーダーとしての能力や資質が足りないケースもありえます。
「1カ月限定」などで試行的にリーダーとしての役割を任せてみて、1か月後に全メンバーからアンケートを採って満足度を測れると、その後、正式にリーダーに任命するかどうかの判断について、公正らしさが増します。