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オンラインサロンのやりとりを外部に漏らしたメンバーに、法的責任を追及できるか?

オンラインサロンのやりとりを外部に漏らしたメンバーに、法的責任を追及できるか?

オンラインサロンでのやりとりは、有料会員のみで限定されているため、やりとりをサロン外に漏らしたりすることは基本的に禁止されます。

「閉じられたインターネット」の空間だからこそ、主宰者やメンバーは外に出せない本音の発言ができたのに、それが外部に漏れてしまうと、その後、発言が縮こまってしまい、活発な議論ができなくなるおそれがあるからです。

では、オンラインサロンでの発言を外部に漏らしたメンバーに対して、法的責任を追及することはできるのでしょうか。

利用規約にハッキリ書いておく

オンラインサロンの会員募集ページには、利用規約を載せておき、会員登録したときには利用規約の内容に賛同したものと見なすと、わかりやすい場所に明記しておきましょう。

この利用規約の中に「会員の禁止事項」を定め、オンラインサロン内でのやりとりを外部に漏らしてはならない「守秘義務」の条文を盛り込みましょう。

この守秘義務に違反したメンバーは、債務不履行に基づく法的責任を負います。サロン主宰者は、損害賠償などの金銭的支払いを要求したり、サロン契約の解除(強制脱退)などのペナルティを課したりすることができます。

◆民法第415条
 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。〔※ 以下略〕

◆民法542条
 次に掲げる場合には、債権者は、〔※中略〕直ちに契約の解除をすることができる。
一 債務の全部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
〔※以下略〕

いったん秘密が外部に漏れたら、元に戻すことは不可能ですから、オンラインサロンの主宰者は、そのメンバーに対して直ちに脱退を命じることができると考えられます。

秘密漏示罪にはならない

オンラインサロンの秘密を漏らすことは、主宰者とメンバーの間で民事的な争いに発展することはありますが、刑事上な問題(犯罪性)は生じません。

たとえば、「秘密漏示罪」という罪名がありますが、これは一定範囲の公的な職業に就いている人のみに、適用が制限されています。

◆刑法 第134条
 医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

よって、どんなに気に入らないメンバーでも、犯罪として立件することはできませんので、ご注意ください。