オンラインサロンで新しいメンバーを増やすためには、広告・広報活動が重要となります。
あなたやあなたが運営するサロンの存在を初めて知った方に対して、興味を持ってもらい、「入会してみよう」と思ってもらい、クレジットカード情報を入力してもらう……までに至るのは、とても大変なことです。
少しでも印象に残り、入会を決めたほうが得だと思ってもらうために、ついつい、大げさな広告で盛って伝えてしまうことがあるかもしれません。
しかし、そのような広告は、法律によって厳しく規制されてしまうことがあります。
誇大広告を規制するのは、景品表示法と呼ばれる法律です。
その中でも「優良誤認表示」や「有利誤認表示」と呼ばれる規制に関わります。
景品表示法に違反すると、消費者庁から警告・措置命令が来たり、課徴金という罰金のようなものの支払いを命じられるおそれがあります。措置命令に従わない悪質な場合は、最高で懲役2年の刑が科されるおそれもあります。
優良誤認と有利誤認の違いを区別して言えるかどうかは、あまり意味がありません。とにかく、法律的にマズい広告は何かを知っておきましょう。
優良誤認表示になる大げさな広告
優良誤認表示とは、実際よりも著しく優良だとアピールする広告です。
- オンラインサロンの主宰者のプロフィールや実績が盛られていて、実際よりもレベルが高いと誤解させかねない表現がある。
- 他のオンラインサロンよりも、会員数や実績がずっと少ないにもかかわらず、ライバルを上回っているかのように誤解させかねない表現がある。
- 「毎月、豪華ゲストと対談!」とアピールしていたにもかかわらず、実際には対談企画がほとんど実行されていない。
- 集客ページで、オフラインの場で開催するイベントをいくつも予告していたが、延期に次ぐ延期を重ねて、いつまで経っても1度も開催していない。
有利誤認表示になる大げさな広告
有利誤認表示とは、価格や取引条件で、実際よりも著しく有利だとアピールする広告です。
- オンラインサロンの月会費について「今なら半額!」だとアピールしているが、実際には3か月後から正規料金を請求するつもりであり、そのことを予告していない。
- 「今なら先着3名様に限り半額!」と、限定感をアピールして入会をあおったが、実際には 新たに入会した全員を半額にしている。
しかし、オンラインサロンに関する優良誤認や有利誤認は、まだ判例が確立していないので、景品表示法に違反しているかどうかは、ケースバイケースの判断となります。
心配な方は、弁護士や弁理士などの専門家に相談し、できるだけリスクを回避しましょう。